タイミングの悪い犬

台風が去って，やっと５月らしい空が戻ってきました。



雨の日のお散歩を短めに切り上げた分，晴れた日のお散歩は長めになりがちです。
エポは，オシッコはシートでできますが，ウンPはアウトドア派なため，
どんなに天気が悪くても，散歩に出る必要があります。

やっぱ開放的なとこでなくっちゃね

２日前のこと。
散歩のときなんとなくいつもと違うコースに入って，初めて歩く道を通りました。
大きなお屋敷の玄関前を通ったとき，エポが急に立ち止まってウンＰをしました。
ふだん，散歩中には２回ほどします。
そのときは３回めだったので，「あれ，またか？」と思いながら，ウンＰバッグを取り出して後始末を始めました。

ちょうどそこに，その家の奥さんらしい人が帰ってきました。

奥さんは私を見て不機嫌そうに「ここでさせないで欲しいんです」と言いました。
私はウンＰバッグを片付けながら「あ，すみません」と謝りましたが，奥さんはなおも小声で文句を言いながら，中へ入って行きました。

いい大人になってから他人に叱られると，けっこう気分が凹むもんです。
なるべくきれいに片付けているつもりですが，我が家の玄関を目の前で汚されれば，誰でも気分を害するでしょう。
エポが家で用を足してくれればいいのですが，こればっかりはどうしようもなく･･･


「・・・おまえ，何もあんなタイミングでやらんでも・・・」


と犬にグチりながら歩く飼主でした。

ママがくうき読めっていうんだよ

今日のこと。
気持ちよく晴れたのでいつもより長めに歩き，そろそろ帰ろうかという頃，橋のたもとでエポが立ち止まって座り込みました。
すると，横に立っていたおじさんが「かわいいねぇ」と話しかけてくれました。
褒められると嬉しいもので，「ありがとうございます」と笑顔を返すと，おじさんは，
「犬もかわいいがイルカもかわいい。銚子にイルカを見られるスポットがあるんだよ」と言って，手に持っていた「る○ぶ」の記事を開いて見せました。
「この本をブッ○オフに売りにいくつもりなんだが，あんた買わないか？」

私が「銚子は遠いから･･･」という訳のわからない理由で本を断ると，おじさんは
「私は詩を書いているんだ」と言って，ノートを広げ，自作の「永遠という名のあなた」という詩を朗読し始めました。
日照りの中朗読は続き，おじさんがノートのページをめくるたびに，私は軽くめまいを感じながら，退屈しきって足元に寝転がっているエポをうらめしく見やり，心の中でこうつぶやくのでした。


「・・・この手の話を途中で切り上げるのがヘタな飼主を，何でここで立ち止まらせたよ？」

ママはいつも話がながいんだ

今日，「タイミング良かったなー」と思えたのは，出かけるまえに日焼け止めを塗っていったことくらいです。

タイミング悪いって，誰が？